遺言書作成・公正証書サポート(東京・池袋)

家庭裁判所で争われる遺産分割事件のうち、約3分の1は遺産1,000万円以下、約4分の3は5,000万円以下です(令和6年 司法統計年報)。相続のもめごとは資産家だけの話ではなく、自宅と預貯金だけのごく普通のご家庭で起きています。
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遺言書は、残されたご家族に「話し合い」の負担をかけないための、いちばん確実な準備です。池袋アウル行政書士事務所では、内容のご相談から原案の作成、必要書類の収集、公証役場との調整、証人の手配、そして遺言執行者としての就任まで、お引き受けします。平日夜間・土日も対応、池袋駅西口から徒歩7分、WEB面談・出張もご利用いただけます。
こんなお悩みはありませんか?
- 子どもがいないので、自分が亡くなった後、配偶者と自分の兄弟姉妹が話し合うことになるのが心配
- 再婚していて、前の配偶者との間に子どもがいる
- 内縁・事実婚のパートナーに財産を残したい
- 自宅や事業を特定の子どもに引き継がせたい
- 相続人同士が疎遠、または仲が良くない
- 身寄りがなく、お世話になった人や団体に財産を渡したい
- 自筆で遺言書を書いてみたが、この書き方で有効なのか不安
- 遺言書を作りたいが、何から始めればよいか分からない
ひとつでも当てはまる方は、早めの準備をおすすめします。遺言は15歳から作成でき、何度でも書き直せます。
遺言書とは? ないとどうなるのか
遺言書とは、ご自身が亡くなった後の財産の分け方や伝えたい想いを、法律で定められた方式にしたがって書き残す文書です。遺言者が亡くなった時に効力が生じ、方式に反する遺言は無効になります(民法960条・985条)。
遺言書がない場合
財産は法定相続分を目安に、相続人全員の「遺産分割協議」で分けることになります。協議には相続人全員の合意が必要で、一人でも反対すれば成立しません。
- 預貯金の解約や不動産の名義変更が、協議がまとまるまで進まない
- 疎遠な相続人(前婚の子、兄弟姉妹、甥姪など)とも連絡を取り、合意を得る必要がある
- 話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所の調停・審判へ
- 相続人が一人もいなければ、最終的に財産は国庫に帰属する
遺言書がある場合
- 「誰に何を」をあらかじめ決めておけるので、遺産分割協議そのものが不要になる
- 遺言執行者を指定しておけば、相続人の手を煩わせずに名義変更や解約が進む
- 相続人以外の人や団体にも財産を渡せる(遺贈)
- 付言事項で、分け方の理由や家族への感謝を伝えられる
遺言書を特におすすめする方
| ご状況 | 遺言がないと | 遺言でできること |
|---|---|---|
| 子どものいないご夫婦 | 配偶者と遺言者の親や兄弟姉妹が共同相続人になり、自宅の名義変更にも兄弟姉妹の協力が必要 | 兄弟姉妹には遺留分がないため、「全財産を配偶者に相続させる」遺言で完結できる |
| 再婚されている方 | 前婚の子と現在の配偶者・子が顔を合わせて協議することになる | 各人への配分を決め、付言事項で理由を添えられる |
| 内縁・事実婚のパートナーがいる方 | パートナーに相続権はなく、何も受け取れない | 遺贈によって財産を残せる |
| 自宅や事業を特定の子に継がせたい方 | 法定相続分どおりだと自宅や自社株が分散してしまう | 承継させる財産を指定し、他の相続人には別の財産や遺留分への配慮で調整できる |
| 相続人がいない方・おひとりさま | 財産は原則として国庫へ。葬儀や家の片付けを頼む相手もいない | お世話になった人や団体への遺贈に加え、死後事務委任契約と組み合わせて備えられる |
| 障害のあるお子さんや認知症の配偶者がいる方 | 遺産分割協議に本人が参加できず、成年後見人の選任が必要になることも | 分け方を決めておけば協議自体が不要。任意後見契約との併用も検討 |
[ふきだし文案]「子どものいないご夫婦」のご相談がいちばん多いです。ご主人の兄弟に自宅の名義変更のハンコをもらいに行く、という事態は遺言書1通で防げます。
遺言書の3つの種類と比較
普通方式の遺言には、自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の3種類があります。実務で使われるのはほぼ前の2つで、当事務所では原則として公正証書遺言をおすすめしています。
| 比較項目 | 自筆証書遺言 | 自筆証書遺言(法務局保管制度を利用) | 公正証書遺言 |
|---|---|---|---|
| 作成方法 | 全文・日付・氏名を自書し押印 | 同左。法務局の様式ルールに従う | 公証人が遺言者の口述をもとに作成 |
| 証人 | 不要 | 不要 | 2名以上必要 |
| 費用(実費) | 原則かからない | 保管申請手数料 3,900円 | 公証人手数料(財産額による。後述) |
| 保管場所 | 自宅など(紛失・発見されないリスク) | 法務局(遺言書保管所) | 公証役場(原本は電子データで保管) |
| 家庭裁判所の検認 | 必要 | 不要 | 不要 |
| 方式不備で無効になるリスク | あり | 形式面は法務局がチェック(内容の有効性は確認しない) | 極めて低い |
| 改ざん・隠匿のリスク | あり | なし | なし |
| 相続開始後の確認 | 相続人が探す必要がある | 相続人等が全国の遺言書保管所で照会可。死亡時通知制度あり | 平成元年以降の遺言は公証役場の検索システムで照会可 |
| 向いている方 | とにかく費用をかけたくない方 | 費用を抑えつつ紛失・検認を避けたい方 | 確実に実現したい方、不動産がある方、相続人間に不安がある方 |
自筆証書遺言の要件
次の要件をすべて満たす必要があります(民法968条)。ひとつでも欠けると無効です。
- 遺言の全文を自分の手で書く(パソコン・代筆・録音録画は無効)
- 作成した年月日を自書する(「令和○年○月吉日」は日付の特定ができず無効)
- 氏名を自書する
- 押印する(認印や拇印でも有効とされていますが、実印が安心です)
- 訂正するときは、場所を指示して変更した旨を付記・署名し、変更箇所に押印する
- 夫婦連名など、2人以上が同じ書面で遺言しない
2019年1月以降、財産目録だけはパソコン作成や通帳コピー・登記事項証明書の添付が認められていますが、目録の各ページに署名押印が必要です。
自筆証書遺言は、遺言者の死後、家庭裁判所で「検認」を受けなければ預貯金や不動産の手続きに使えません。検認を経ずに執行すると5万円以下の過料の対象になり、封のある遺言書を家庭裁判所外で開封することもできません。検認は遺言の有効・無効を判断する手続きではないので、方式不備は検認を通しても治りません。
法務局の自筆証書遺言書保管制度
2020年7月から、自筆証書遺言を法務局(遺言書保管所)に預けられる制度が始まりました。遺言者本人が法務局に出向いて申請し(手数料3,900円)、預けた遺言書は検認が不要になります。相続開始後は、相続人等が「遺言書情報証明書」の交付を受けて手続きを進めます。
ただし、法務局がチェックするのは用紙や署名押印などの外形面だけで、内容が法的に有効か、財産の特定が十分かは確認されません。当事務所では、保管制度を利用する場合も原案作成からサポートしています。
公正証書遺言
公証人が遺言者から内容を聞き取り、法律の要件を満たす文書として作成します。証人2名以上の立会いのもと、公証人が内容を読み聞かせ、遺言者・証人・公証人が署名押印して完成します。原本は公証役場に保管され、遺言者には正本・謄本が交付されます。
2025年10月からは公正証書のデジタル化が始まり、原本は電子データで保管されるようになりました。遺言者が希望し公証人が適切と判断した場合には、Web会議を使った作成(リモート方式)も可能です。対応状況は公証役場によって異なるため、当事務所が事前に確認します。
遺言書に書けること(法定遺言事項)と付言事項
遺言書には何を書いても構いませんが、法律上の効力が認められるのは法律で定められた事項に限られます。
- 相続分の指定(「長男に3分の2、長女に3分の1」など)
- 遺産分割方法の指定(「自宅は妻に相続させる」など。いわゆる「相続させる」遺言)
- 遺贈(相続人以外の人や団体に財産を与える)
- 遺産分割の禁止(相続開始から5年以内)
- 特別受益の持戻しの免除
- 遺留分侵害額の負担順序・割合の指定
- 配偶者居住権の遺贈
- 信託の設定、一般財団法人の設立
- 認知
- 推定相続人の廃除・その取消し
- 未成年後見人・未成年後見監督人の指定
- 遺言執行者の指定、または指定の委託
- 祭祀主宰者(お墓や仏壇を承継する人)の指定
- 生命保険金受取人の変更
- 以前の遺言の撤回
お墓・仏壇・系譜は「その他一切の財産」には含まれません。承継者を決めておきたい場合は、祭祀主宰者の指定を別に入れておきます。
付言事項
財産の分け方を決めた理由、家族への感謝、葬儀や納骨の希望などを「付言事項」として書き添えることができます。法的な拘束力はありませんが、遺言の趣旨を相続人に理解してもらい、円満な実現につながることが多くあります。
一方で、特定の相続人への非難や事実と異なる記載は、かえって争いを誘発します。本文の解釈を混乱させるような記載も避けるべきです。当事務所では、付言事項の文案もご一緒に考えます。
遺言書作成で押さえておきたい8つのポイント
遺言は「書けば終わり」ではなく、「実現できる内容になっているか」が重要です。当事務所が原案を作るときに必ず確認している点をご紹介します。
1. 遺留分に配慮する
兄弟姉妹以外の相続人(配偶者・子・親)には、遺言によっても奪えない最低限の取り分「遺留分」があります。遺留分を侵害する遺言も無効にはなりませんが、侵害された相続人は財産を受け取った人に対して、侵害額に相当する金銭の支払いを請求できます(遺留分侵害額請求。相続開始と侵害を知った時から1年、相続開始から10年で時効)。
| 相続人の組み合わせ | 遺留分の合計 | 各人の遺留分 |
|---|---|---|
| 配偶者のみ | 2分の1 | 配偶者 2分の1 |
| 配偶者と子 | 2分の1 | 配偶者 4分の1、子 4分の1(子が複数なら均等に分ける) |
| 子のみ | 2分の1 | 子 2分の1(複数なら均等に分ける) |
| 配偶者と親 | 2分の1 | 配偶者 3分の1、親 6分の1 |
| 親のみ | 3分の1 | 親 3分の1 |
| 配偶者と兄弟姉妹 | 2分の1 | 配偶者 2分の1、兄弟姉妹 なし |
| 兄弟姉妹のみ | なし | なし |
遺留分の計算には、相続開始時の財産だけでなく、相続人への生前贈与(原則として相続開始前10年以内の婚姻・養子縁組・生計の資本としての贈与)や相続人以外への贈与(原則1年以内)も算入されます。生前贈与が多いご家庭では、この点も踏まえて設計します。
遺留分を侵害せざるを得ない事情がある場合は、付言事項で理由を伝える、生命保険で支払原資を用意する、「遺留分侵害額は先ず長男から負担する」のように負担の順序を遺言で指定するなどの対策を検討します。
2. 相続人には「相続させる」、相続人以外には「遺贈する」
相続人に特定の財産を承継させるときは「相続させる」と書くのが実務の標準です。遺産分割を経ずにその相続人が直接財産を取得でき、手続き面でも次のような違いがあります。
| 比較項目 | 「相続させる」遺言(相続人へ) | 遺贈(相続人以外へ) |
|---|---|---|
| 不動産の登記 | 取得した相続人が単独で申請できる | 遺言執行者(または相続人全員)と受遺者の共同申請 |
| 登録免許税 | 不動産評価額の0.4% | 不動産評価額の2% |
| 借地権・借家権 | 地主・家主の承諾不要 | 地主・家主の承諾が必要 |
| 対象にできる人 | 遺言作成時の相続人のみ | 誰でも(孫、甥姪、内縁の配偶者、団体など) |
「相続させる」遺言が使えるのは遺言作成時に相続人となる人に限られます。お孫さんやお世話になった方に財産を渡す場合は遺贈になります。
なお、2019年の民法改正により、法定相続分を超える部分は登記などの対抗要件を備えないと第三者に主張できなくなりました。相続開始後は速やかな登記が必要です。
3. 財産を正確に特定する
不動産は登記事項証明書のとおりに所在・地番・家屋番号を記載し、預貯金は金融機関名・支店名・口座の種類まで特定します。「自宅」「銀行の預金」といった曖昧な記載は、手続きの際に金融機関や法務局で受け付けられないことがあります。ゆうちょ銀行の貯金や非上場株式など、表示に注意が必要な財産もあります。
4. 「その他一切の財産」の受け取り手を決める
遺言書に書かれていない財産(遺言作成後に取得した財産、書き漏らした財産)は、遺産分割協議の対象になってしまいます。「前各条に記載した財産以外の一切の財産は〇〇に相続させる」という条項を入れておくと、協議が不要になります。
5. 予備的遺言(もしもの備え)を入れる
財産を受け取る予定の人が遺言者より先に亡くなると、その部分の遺言は効力を失い、その人の子が代わりに受け取ることにもなりません。「妻が遺言者より先に、または同時に死亡したときは、その財産を長男に相続させる」といった予備的な定めを置いておくと、書き直しの手間とリスクを減らせます。
6. 遺言執行者を指定し、権限を具体的に書く
遺言執行者を指定しておくと、相続人全員の署名押印を集めずに、執行者が単独で預貯金の解約や名義変更を進められます。あわせて「不動産の登記手続、預貯金の名義変更・解約・払戻し、貸金庫の開扉・解約・内容物の引取りなど、遺言の執行に必要な一切の行為をする権限を有する」といった形で権限を具体的に書いておくと、金融機関などでの手続きが滞りません。詳しくは次の項目をご覧ください。
7. 売却して分けたいなら「清算型」にする
不動産を売却して、代金を複数の人に分配したい場合は、「遺言執行者をして不動産を売却させ、債務の弁済と執行費用の支払に充てた残金を〇〇と〇〇に各2分の1の割合で相続させる」のように、遺言執行者に売却権限を与える「清算型」の条項にします。遺言執行者の指定が前提になります。
8. 遺言能力を確認し、記録を残す
遺言は15歳以上であれば作成できますが、内容を理解し判断する能力(意思能力)が必要です。ご高齢の方や持病のある方が作成する場合、後日の争いを防ぐために医師の診断書を取得しておくことを提案することがあります。成年被後見人の方が遺言をするには、医師2名以上の立会いが必要です。
配偶者に自宅を残す方へ
婚姻期間20年以上のご夫婦が配偶者に自宅を遺贈・贈与した場合、その自宅は遺産分割や遺留分の計算上「持戻し」をしなくてよいものと推定されます(民法903条4項)。推定にとどまるため、遺言書の中で「持戻しを免除する」と明記しておくと、余計な紛争を避けられます。
8つのうち、ご自身で書かれた遺言書で抜けていることが多いのは「4. その他一切の財産」と「5. 予備的遺言」です。この2つがないと、せっかくの遺言書があっても遺産分割協議が必要になることがあります。
遺言執行者とは|当事務所が遺言執行者に就任できます
遺言執行者とは、遺言の内容を実現するために、相続財産の管理や名義変更など必要な一切の手続きを行う権限と義務を持つ人です(民法1012条)。遺言で指定するほか、家庭裁判所に選任してもらうこともできます。
遺言執行者の仕事の流れ
就任を承諾したら、直ちに任務を開始し、遅滞なく相続人全員(受遺者がいればその全員)に遺言の内容を通知します。後日の紛争を防ぐため、遺言書の写しを添えて配達証明付き書留で送付します。
遺言者の出生から死亡までの戸籍・除籍・原戸籍と、相続人全員の戸籍を取り寄せ、相続関係図を作成します。
不動産は登記事項証明書・名寄帳・公図で、預貯金は金融機関への照会で、株式は証券会社の明細で確認します。通帳・証書・貴金属などは相続人から預かり、執行者の管理下に置きます。
作成日付と遺言執行者の記名押印をした財産目録を、遺留分の有無にかかわらず相続人全員に交付します。
預貯金の解約・払戻し、株式の名義書換、不動産の登記(司法書士に依頼)、受遺者への引渡しを行います。清算型の場合は不動産を売却して分配します。
執行の経過と結果を相続人に報告し、預かった費用の精算をして任務が終了します。
遺言執行者がいるメリット
- 遺言執行者がいる場合、相続人は遺産の処分など遺言の執行を妨げる行為ができず、これに反する行為は無効になります(善意の第三者には対抗できません)
- 実は、遺言があっても相続人全員が合意すれば、遺言と異なる分け方をすることは可能です。遺言執行者がいると、相続人だけの判断では変更できず、執行者の関与が必要になるため、遺言者の意思がそのまま実現されやすくなります。
- 相続人全員の印鑑証明書や同意を集めずに手続きを進められ、相続人同士が直接やりとりする場面が減ります
- 相続人以外への遺贈の登記は、遺言執行者がいないと相続人全員の協力が必要になります
- 認知や廃除の手続きは、遺言執行者でなければできません
誰を遺言執行者にするか
未成年者と破産者以外であれば誰でも遺言執行者になれ、法人でも構いません。相続人や受遺者、公正証書の証人も就任できます。ご家族を指定することもできますが、手続きの負担が大きいこと、相続人の一人が執行者になると他の相続人との間で利害が対立しやすいことから、専門家を指定する方が増えています。
当事務所の行政書士を遺言執行者に指定していただくと、遺言書作成時の事情を把握した者がそのまま執行にあたるため、相続開始後の手続きが滞りません。登記申請など専門資格が必要な行為は、遺言執行者の権限で司法書士等に委任します(民法1016条)。
遺言執行者の報酬と費用の仕組み
遺言執行にかかる費用(戸籍等の取得費、登記費用、専門家への委任報酬、通信費など)と遺言執行者の報酬は、相続財産の負担とされています(民法1021条)。相続人が別途持ち出すものではなく、遺言執行者が管理する相続財産から差し引く形で精算します。ただし、執行費用によって相続人の遺留分を減らすことはできません。
報酬は遺言書の中で定めておくのが原則です。定めがないと、相続人全員と協議するか、家庭裁判所に報酬付与の審判を申し立てることになり、手間がかかります。報酬の決め方には、定額を明示する方法、執行時の相続財産の価額に対する割合で定める方法、最低報酬額に財産額に応じた割合を加算する方法があります。遺言書を作ってから実際に執行するまで20〜30年先になることもあるため、当事務所では財産額に連動する方式をおすすめしています。
2024年4月からは相続登記が義務化され、取得を知った日から3年以内に登記をしないと過料の対象になります。遺言執行者がいれば、司法書士との連携も含めて期限内に進められます。
行政書士にできること・他の専門家との連携
行政書士は、書類作成と手続きの専門家です。遺言に関して当事務所ができることと、他の専門家と連携することを明確にしておきます。
- 遺言の内容設計に関するご相談
- 遺言書の原案(文案)作成、自筆証書遺言の書き方指導
- すでにある遺言書の形式・内容のチェック
- 戸籍謄本・住民票・登記事項証明書・固定資産評価証明書などの収集
- 推定相続人の調査、相続関係図・財産目録の作成
- 公証役場との事前調整(文案のすり合わせ、日程調整)
- 証人2名の手配
- 自筆証書遺言書保管制度の申請サポート
- 遺言執行者への就任、遺言執行
- 死後事務委任契約・任意後見契約・財産管理契約との組み合わせ設計
- 相続人間にすでに争いがある場合の代理・交渉・調停(弁護士)
- 不動産の登記申請(司法書士)
- 相続税の試算・申告、節税を目的とした対策(税理士)
- 家庭裁判所への検認申立書・遺言執行者選任申立書の作成(司法書士・弁護士)
サービス内容と料金
当事務所の報酬は、日本行政書士会連合会の「令和7年度報酬額統計調査」などを参考に、都内の平均的な水準となるように心掛けました。すべて税込表示で、公証人手数料や戸籍の取得費などの実費は別途です。
| サービス | 報酬(税込) | 内容 |
|---|---|---|
| 初回相談 | 無料(2回目以降は5,500円/1時間。ご依頼いただいた場合は無料) | 面談・WEB面談・お電話。遺言の要否や種類の選び方をアドバイス |
| 遺言書の診断 | 11,000円 | お手持ちの自筆証書遺言の形式・内容をチェックし、改善点をご報告 |
| 自筆証書遺言作成サポート | 55,000円 | ヒアリング、原案作成、清書の指導、完成後のチェック |
| 自筆証書遺言書保管制度の申請サポート | 22,000円 | 法務局の様式確認、申請書の作成、申請予約のご案内(本人出頭が必要) |
| 公正証書遺言作成サポート | 88,000円〜 | ヒアリング、財産・相続人の確認、原案作成、公証役場との事前調整、作成当日の立会い |
| 公正証書遺言おまかせプラン | 132,000円〜 | 上記に証人2名の立会いと推定相続人調査(戸籍収集・相続関係図)をセット |
| 証人の立会い | 11,000円/1名 | 当事務所の行政書士等が証人として公証役場に同席 |
| 推定相続人調査 | 33,000円〜(戸籍の取得実費は別) | 戸籍等の収集と相続関係図の作成 |
| 財産調査・財産目録の作成 | 33,000円〜(実費は別) | 登記事項証明書・評価証明書・残高証明等の収集と目録化 |
| 遺言書の変更・再作成 | 55,000円〜(当事務所で作成した遺言書は33,000円〜) | 内容の見直しと公証役場での再作成 |
| 遺言書のお預かり | 無料(遺言執行者にご指定いただいた場合) | 正本・謄本の保管と、相続開始時のご連絡 |
| 遺言執行 | 相続財産の1.1%(最低330,000円) | 遺言執行者として就任し、上記「遺言執行者の仕事の流れ」を実施 |
| 出張 | ご依頼の流れページに準拠 | 池袋駅周辺は無料。それ以外は移動1時間あたり3,300円+実費 |
- 相続人・受遺者が合計4名以上:1名につき5,500円
- 不動産が3物件以上:1物件につき5,500円
- 財産総額が5,000万円超:22,000円、1億円超:44,000円
- 遺言執行で不動産の売却(清算型)を伴う場合:別途お見積もり
公正証書遺言ができるまでの流れ
お電話またはフォームからご連絡ください。お電話は無料のため1件5分程度でお願いしています。面談の日時を調整します。
ご家族構成、財産の概要、誰に何をどのように残したいかをお伺いします。WEB面談・出張も可能です。
面談当日にお見積もりと契約書をお渡しします。前払い報酬のお支払い後に業務を開始します。
戸籍謄本で推定相続人を確定し、登記事項証明書や通帳の写しなどで財産を特定します。
遺留分への配慮、予備的遺言、遺言執行者の指定と権限、付言事項などを盛り込んだ原案を作成しご確認いただきます。必要があれば修正いたします。
原案と必要書類を公証役場に送り、公証人が公正証書の文案を作成します。内容を確認し、作成日を予約します。
当日は遺言者ご本人、証人2名、公証人が同席します。公証人が内容を読み聞かせ、間違いがなければ署名押印して完成です。公証人手数料はこの日に公証役場へお支払いいただきます。
原本は公証役場に保管されます。謄本はご本人に保管いただきます。
公正証書遺言の作成に必要な書類の例
- 遺言者の印鑑登録証明書(発行後3か月以内)と実印
- 遺言者と相続人の続柄がわかる戸籍謄本
- 相続人以外の人に遺贈する場合、その人の住民票
- 不動産がある場合、登記事項証明書と固定資産評価証明書(または固定資産税納税通知書)
- 預貯金・有価証券がある場合、通帳や取引残高報告書の写し
- 遺言執行者を指定する場合、その人の住所・氏名・生年月日・職業がわかるもの
- 証人をご自身で用意する場合、証人の住所・氏名・生年月日・職業(当事務所で手配する場合は不要)
よくある質問
遺言と併せて検討したい契約
遺言で法的な拘束力を持つのは、亡くなった後の財産の分け方など法定遺言事項に限られます。「判断能力が低下した後の財産管理」や「亡くなった後の葬儀・納骨・家の片付け・各種解約」は、遺言だけではカバーできません。
| 比較事項 | 遺言 | 死後事務委任契約 | 任意後見契約 | 財産管理契約 |
|---|---|---|---|---|
| 効力が生じる時 | 遺言者の死亡時 | 委任者の死亡時 | 任意後見監督人が選任された時 | 契約で定めた時 |
| 対象となる事務 | 財産の分け方など法定遺言事項 | 葬儀・納骨・法要、病院や施設の精算、行政への届出、住居の明渡し、遺品整理、公共・通信サービスの解約、デジタル遺品、ペットの引渡しなど | 判断能力低下後の生活・療養看護・財産管理 | 元気なうちの財産管理・生活上の事務 |
| 方式 | 法律の方式に従う(公正証書が安心) | 公正証書が望ましい | 公正証書が必須 | 書面が望ましい |
財産管理契約・任意後見契約は本人の死亡で終了し、遺言は法定遺言事項以外を確実に委ねることができません。死後事務委任契約はこの間隙を埋める契約で、それぞれを単独で使うのではなく、複合的に組み合わせることで「元気なうち」「判断能力が低下した後」「亡くなった後」を切れ目なく備えられます。
